Anne-Fleur Sire
フランス人写真家Anne-Fleur Sireはポートレートと実験的なフィルム写真を専門としています。彼女の自然でソフトなポートレートは彼女の卓越した写真技術の象徴です。彼女がどのようにロモグラフィーのカメラやフィルムで作品作りをしているかご紹介します。
写真の修士課程を2つ持っていて、10代の時からフィルムという表現方法にこだわってきました。フィルムこそ自分の世界観を表現するのに最適なツールで、多重露光や期限切れフィルムなども使って自分らしいユニークな写真を作っています。
Potsdam Kino フィルムがロモグラフィーとの出会いでした。このフィルムに一目惚れしてしまい、そのシネマ調の写りを活かしてポートレートやヌードを撮影しました。 このフィルムのコントラストが特に気に入っていて、その中にある柔らかさも表現の幅を広げてくれます。多重露光にも向いていて、柔らかな明かりのもとで使うのが好きです。一回使うと中毒になってしまうよう、そんなフィルムです。
一風変わった色味も好きなので LomoChrome Purple や LomoChrome Metropolis といったフィルムも気に入っています。いつもと違う写りが欲しい方には最適ですねAlban Van Wassenhoveと一緒にやったフィルムスワップのLomoChrome Purpleの写りが時に好きでした。コントラストがベストマッチで、こういったタイプのフィルムは本当に雰囲気作りが得意なんだと実感しました。また、秋にLomoChrome Metropolisを使って撮影した時は秋の空気感をきれいに再現してくれました。
撮影のコツ: 変更できるISO感度を活かして、色々な光の環境で撮影してみてください!
アートレンズシリーズも何度か試してみました。その美しい見た目とは裏腹に使い方がとてもシンプルでした。New Petzval 58 Bokeh Control Art Lens や New Petzval 80.5 mm f/1.9 MKII Art Lens を使う時は被写体を中心に持ってくると良いでしょう。個人的にボケを活かした写真が好きなので、Petzvalの作り出すソフトで強調された独特の雰囲気が作れます。レンズの特徴のぐるぐるボケは後光のようなエフェクトを生み出し、試写体を強調させるとても綺麗な写真を撮ることができます。Daguerreotype Achromat 2.9/64 はソフトとシャープな写りの両方を可能にする一方で、ボケの形を簡単に変えることができるので、こちらもボケを活かした写真作りに最適なレンズです。
シンプルさこそがその場の雰囲気や空気感を作り出すのに最適な方法だと思います。露出や三分割法などの写真の基礎を勉強するとよりクリエイティブな写真を撮ることができると思います。失敗してしまうこともあるかもしれませんが、それもフィルム写真ならではのこと。繰り返しやっていけばいい写真が撮れるようになります!
多重露光を撮影するときは1回目を少しアンダー気味に撮影するようにしてみて下さい。また、2枚目のためにスペースを少し開けておかないとごちゃごちゃした写真になってしまうので、それも意識しながら撮影してみてください。
最後に一言、とにかく楽しむこと!